今月22日(金)、ついにApple社の新型スマートフォンiPhone15シリーズが発売されました。
様々なスペックの進化が見られましたが、なかでも充電ケーブルが従来の「Lightning」から「USB-C(タイプC)」に変わったことで、世界中から大きな注目を浴びています。
すでにAndroidスマホやタブレットをはじめ、MacBookやiPadなどのApple製デバイスでも搭載されてはいますが、今回のiPhone15シリーズで初めて使用される方も少なくはないのではないでしょうか。
そこで本記事では、iPhone15でUSB-C対応に変更されたことによるメリットや注意点について詳しく解説いたします。
iPhone15に関心がある方は、ぜひ購入の際の参考にしてみてくださいね♫
目次
1. iPhone15 USB-Cの【基礎知識】をわかりやすくご紹介!
USB-Cは様々な機能を備えています。iPhone15では、その魅力もあって多くの方の購入における最大の決め手になったことでしょう。
USB-Cの初心者さんはもちろん、利用経験はあるけど特徴までは知らない・・・という方も、まずは基礎知識を確認しておきましょう!
1-1: USB-Cの特徴は?
Lightningと同様に両面リバーシブルで使えることに加え、デバイス側も充電器側も同じ形状のポートが使えるタイプもあり利便性が大きな特徴です。
従来のLightningケーブルの場合、iPhone側はLightningで充電器側はUSBという形状でしたが、USB-Cの一部のタイプではどちらのポートも同じ形状で向きを問わず自由に挿すことができます。
また変換アダプタを使用することでAirPodsやApple Watchを充電したりなど、充電される・するの双方の機能も備わっています。
1-2: LightningからUSB-Cへの変更はUSB-C搭載の義務化が理由
iPhone15シリーズでUSB-Cが搭載が採用された背景には、2022年10月に欧州理事会・欧州議会により採択された「USB Type-C統一法案」(スマートフォンなどの充電方法をUSB-Cに統一することを義務付ける法案)可決の影響があるとされています。
これにより、2024年末までにEU圏内で発売されるすべてのスマートフォンやタブレット、カメラにUSB-C搭載が義務付けられることになりました。
つまり、この法案こそがLightning廃止に踏み切り、USB-C搭載に変わる追い風となった要因だと言えます。
1-3: USB-Cのデータ転送速度はどのくらい?
転送速度はUSBのどのバージョンをサポートするかによります。
iPhone 15/15 PlusはUSB 2(480Mbps)、iPhone 15 Pro/Pro MaxはUSB 3(10Gbps)でのデータ転送に対応しており、Proシリーズのほうが圧倒的に高速です。
ただし、iPhone15購入時の付属USB-CケーブルはいずれもUSB 2対応品なので、**ProシリーズはUSB-Cケーブルを10Gbps対応の品に交換しない限り、転送速度が480Mbpsに制限**されてしまいますのでご注意ください。
2. USB-Cでは何ができる?【超便利なメリット3選!】
USB-Cのメリットとして、「他のデバイスへの接続」、「給電」、「データ転送」などが行えることが挙げられます。
本章では、Lightningでは叶えることができなかったこれらの超便利な特徴について詳しく解説いたします。
2-1: iPhone 15シリーズをiPad、Mac、その他のPCに接続する
やはりUSB-Cの一番のメリットは、他の電子機器と充電機器が共有しやすくなることでしょう。
例えば、iPadやMacなどのPCに接続し、写真や動画などのデータを転送することが可能です。
また、iPadやAndroidスマートフォンも使っているという人にとっては、持ち歩くケーブルをUSB-Cに一本化できるのは大きなメリットなのではないでしょうか。
2-2: iPhone 15シリーズから他のデバイスへ給電可能に
iPhone 15シリーズは外部デバイスを充電する機能を備えているので、AirPodsやApple Watch、またはUSB PD対応のデバイスを接続し、これらの小型デバイスを最大4.5Wで充電できます。
iPhone本体の外部接続ポートとこれらのデバイスをUSB-Cケーブルで接続するだけで充電が可能です。
2-3: 充電やデータ転送の速度向上が可能!
USB-Cを採用することで、より高出力での急速充電が利用できるようになったり、パソコンと有線で繋いで写真や音楽をやり取りする際のデータ転送速度を向上させられるようになりました。
具体的には、iPhone 15 Pro/ Pro Maxでは最大10Gbps転送に対応したことで、高速なデータ転送が可能となりました。
iPhoneで撮影した数GBにも及ぶ動画ファイルもPCに素早く転送可能です。
3.【必見】USB-Cの注意点とよくある疑問を解説!
ここでは、USB-Cの採用による注意点とよくある疑問を3つ挙げておきます。
3-1: これまでのLightningケーブルが使えなくなる!
結論から申し上げますと、既存のLightningケーブルはiPhone15では使えません。
iPhone5以降、iPhoneシリーズではずっとLightningコネクタが採用されてきただけに、残念に思われる方もいらっしゃいますよね。
どうしてもLightningケーブルを使いたい!という方は、Appleが発売している**変換コネクタ**を利用することで使用できます。
しかしながら、コネクタは4,780円と高価なので、ケーブル自体を買い替えたほうが無難でしょう。
3-2: USB-Cケーブルの罠?何種類もあってとても複雑!
USB-Cのケーブルは、同じように見えて規格が異なるものが大量にあります。
現在主流となりつつある、両端がUSB-Cコネクタのケーブルは
- データ転送に対応する製品、しない製品
- 速度がUSB 2.0(480Mbps)やUSB4(最大40Gbps)の製品
- 映像信号の出力に対応する製品としない製品
など、さまざまな仕様違いがあります。
デバイスによってケーブルを変えることが面倒だという方は、Thunderbolt 4仕様のケーブルを購入しておくといいでしょう。
3-3: iPhone-PC間のデータ転送は付属のUSB-Cケーブルで問題ない?
問題ありません。
iPhone 15 Pro/Pro Maxは、iPhone側がUSB 3.2 Gen 2、ケーブルがUSB 2.0なので、そのままだと転送速度はUSB 2.0(480Mbps)、ケーブルをUSB 3.2 Gen 2以上に対応する製品に交換すればUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)まで高速化できます。
データ転送を行なう機会が多い方であれば、USB 3.2 Gen 2以上に対応した市販のUSB-Cケーブルを調達しておくとよさそうですね!
◎まとめ
最後にあらためて、iPhone 15で搭載される**USB-Cのメリットや注意点**の要点をまとめておきます。
《3つのメリット》
- ケーブル1本でiPadやMacなどのデバイスと接続可能に
- 外部デバイスを充電できる
- 充電やデータ転送の速度向上が可能に
《2つの注意点》
- 既存のLightningケーブルが廃止に・・・
- USB-Cケーブルは、同じように見えてそれぞれで規格が異なる
いかがでしたか?
iPhone15の購入を検討されている方は、ぜひ本記事で紹介したUSB-C搭載のメリット・注意点を参考にしていただけますと幸いです。